大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和28(オ)1311 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告人選定当事者の上告理由は別紙のとおりである。

論旨は、原判決は特許法一条の「工業的発明」の意味を狭く解し、上告人等の発

明について特許能力がない旨を判示したのであるが、このような解釈は万国工業所

有権保護同盟条約に違反すると主張するのである。しかし、特許法一条の「工業的

発明」とは自然法則の利用によつて一定の文化目的を達する技術的考案と解すべく

このように解したからといつて、所論のように右条約の趣旨に反するとはいえない。

(昭和二八年四月三〇日最高裁判所判決、判例集七巻四号民四六一頁参照)。そし

て原判決の認定するところによれば、上告人等の考案は右の工業的発明にあたるも

のとはいえないから、原判決が特許能力がないものと判示したのは正当である。論

旨中憲法九八条二項違反の主張はその前提において理由がなく、その他の論旨は「

最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」(昭和二五年五月四

日法律一三八号)一号乃至三号のいずれにも該当せず、又同法にいわゆる「法令の

解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない。

以上説明のとおり本件上告は理由がないからこれを棄却することとし、民訴四〇

一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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